8月22日(金)

 


 明け方、いつものように小雨が降っていた。

 ゆっくりと午前の遅い時間に起きると雨は止んで曇りだった。テントから外を見ると、テントの入口にメモが置いてあった。ていねいに石で風に飛ばされないよう置かれてあった。坊主ライダーからのメモ。あいさつと連絡先が書いてあり、今朝出発したようだった。草地の向かいを見るとたしかに見慣れたテントがなくなっていた。

 となりのファミリーキャンパーもいなくなり、自分ひとりだけになった。それ以上に、彼がいなくなってとても寂しい気分になった。これで今日ここを出て帰ろうという決心がついた。

 幸いに少し陽が出てきたので、いろんなものを干したりして、片付けをはじめた。

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少し曇っていたが、撤収と決めたからにはいろいろ干す。

干しておかないとテント内が片付けられないのだ。
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はじめてこれだけ装備を充実させたテントサイトなので、ひとりで撤収するのがたいへんな苦労だった。

設営のときは二人だったし。
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タープやテントを一気に片して、シートに全部置いていく。

ここで一息。
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そのシートも片付けると、草地に跡が残っていた。

2週間弱も過ごせばこうなる。

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面白いので、別の角度から。

奥に見えるのは炊事場。
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長い間お世話になったキャンプ地をあちこち撮影した。

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草地から池に向かって。
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蓮の池。
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キャンプ地入口から駐車場の眺め。
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キャンプ地「南の池記念公園」の入口。

これでお別れ。


 しかし、これでまっすぐ帰るわけではない。風呂も入っていないし、最後の釣行もしたい。順番としては最後の釣行を終えてから、風呂でさっぱりして、一気に帰途へ向かうのがいいと思った。

 最後の八郎潟釣行をどこでやるか、しばらく考えてからキャンプ地を出ることにした。13日間も世話になった大潟村「南の池記念公園」に別れのあいさつをして出発した。

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最後の釣行に選んだ場所は、三種川河口。

リリ禁巡視員とか、Baチームと合流したとか、いろいろ思い出があるから。

どんよりと曇って、真昼間の釣行には好都合だった。
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風表(風があたる場所)の小さなアシ原に向けてキャスト。

アシ際ぎりぎりに落ちると・・・

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よしっ!さっそく1尾目。

35cmくらい。

今日は調子がいい気がする。

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KEITECH4インチグラブ、ノーシンカー。

風があるので重めのグラブを選んだ。
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岸近くのウィードから、2尾目。

30cm弱くらい。

いつのまにか晴れ間が出てきた。

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プラグの釣りにしようと、愛用のクランクを投げると、パキパキといい感じの水草がかかってきた。

そのあたりを狙う。

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少し沖目に遠投。

風が強いので、流される距離も計算に入れてキャストし、微妙にウィードに絡むのを感じならリトリーブしてくると、アタリがあった。

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ほら!

沖目のウィードエリアからクランクで出た。3尾目

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よく引いたが思いのほかサイズは小さかった。

30cmくらい。

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DAIWA Peanut2。

かなり前に拾ったモノだが、愛用している。往年の名ルアーらしい。
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キズだらけだが、なんか味がある古臭いデザイン。

フロントのフックをタブルに換えてあるので、ウィードレス効果が高い。

が、このあとこのクランクを投げ続けたが釣れず、またワームに変更。
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岸近くのウィードエリアからワームで4尾目。

30cm弱。
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最後だからとボロボロになっていたワームでスプリットショットリグ。

ちょうど5時だったから、これで納竿にした。


 これで今年の八郎潟釣行は終了。最後に短時間で釣れたから良しとする。それにハードプラグでも釣れたから気分はいい。

 暗くなる前にタックルを片付けて、風呂へ。いつもの「ポルダー 潟の湯」。時間をかけてしっかり洗ってさっぱりした。休憩所で牛乳を飲みながら新聞を読んだ。

 八郎潟を出て、天王町のマックスバリューにある安いセルフのガソリンスタンドで給油。ついでに洗車しようと洗車機へ行ったら、店員にルーフボックスがあるから洗車機はダメと言われ、仕方ないのでスプレーガンで汚れを落とした。

 ジャリ道やぬかるんだ道も走ったので車は泥だらけ。おまけにフロントまわりには虫の死骸がたくさんこびりついていた。自分もさっぱりして、車もある程度きれいになったので出発。

 途中で思い出して寄り道。長い帰り道に必要な飲み物と食べ物を買うためにスーパーへ。そういえば、坊主ライダーが最後に教えてくれたスーパーに寄った。八郎潟周辺のスーパー巡りを日課としていた坊主ライダーが最後の最後に「こんなに安い店があるとは気づかなかった。もっと早く気づけば良かったと思いましたよ。ほんと」と教えてくれたのは「AMANO」。

 ボクもよく行っていたジョイフルシティーからすぐ近く。一見ホームセンター風の外観だったので素通りしていた。店内が倉庫のようになっていて、とにかくなんでも安い。

 よく買っていた2リットルのペットボトルのお茶はたいてい150円くらいが最安値なのだが、AMANOでは128円。フードコーナーにある軽食も安い。カレーライスが200円、牛丼が250円。吉野屋や松屋よりも安いのだ。残念ながらフードコーナーは閉店直前のため閉まっていた。この安さを目の当たりにして、ボクももっと早く知れば良かったと後悔した。

 車の中で飲む飲み物とおやつなどを買って、出発。

 時間はたっぷりあるから急ぐ必要はない。来たときと同じように国道を走って秋田の街を抜けてから秋田南ICを目指した。

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激安の店「SUPER CENTER AMANO」。

店内は倉庫風だが、一般のスーパーに負けない品揃え。価格はたぶんどこにも負けない。

もっと早く知れば良かったと後悔。

【本日の釣果】
八郎潟三種川河口の西側…4尾


 秋田南IC近くの吉野屋で牛丼を食べて腹ごしらえしてから高速道路に乗った。夜の秋田道は車が少なく、ついついスピードが出てしまう。だがこの週末は大曲の花火があって警備に向かうと思われるパトカーを見かけてから、慎重に運転した。

 東北道に入っても、深夜だから車は少ない。SAで休憩してもどこもひと気がなかった。明け方、東京に近づいた。

  帰路のことはほとんど忘れてしまったが、メモに時間が書いてあった。秋田南ICを入ったのが23:30。岩槻ICを出たのが翌8月23日の5:30。早朝の一般道を走って自宅に着いたのが6:45。

 これで今年の遠征は終了。



  全日程でどれだけの数が釣れたかなんてどうでもよかった。楽しくキャンプ生活、釣り三昧の毎日が過ごせたこと、そしてキャンプ地でいろんな人と話せたことが充実した日々だった。ここまで読んでくれた方にはわかってもらえると思う。


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