前日早起きして、あちこち移動して疲れたせいか、遅い時間に目が覚めた。
食事したりしてテント前でだらだら過ごしていると、キャンプ地にアメリカンタイプのバイクがやってきた。ヘルメットを脱いだ姿を見たら若い女性だった。おっ!と思いつつ、草地の反対側でだらだら過ごしていた坊主ライダーの方を向くと、むこうも同様に女性ライダーを見ていたらしく、その直後にボクと目があった。同じような行動パターンだったらしい。
坊主ライダーがにやにやしながらやってきて「あの人、泊まっていくんですかねぇ?」。しばらく女性ライダーの様子を二人して見ていると、広い草地の中でテントを張る場所を選んでいる様子。炊事場から離れた場所にある東屋のそばに荷物を置きはじめ、テントの設営をはじめた。20歳代前半くらい。旅慣れた感じで、てきぱきとテントを張っていった。
坊主ライダーと二人でさりげなく近づき、さりげなく話しかけた。「こんにちは。ここでテント泊ですか?」「風呂は近くにありますよ」「スーパーですか?それならこの坊主頭の人が詳しいですよ」「長期滞在ですか?」「今日来て正解ですよ。先日まではものすごい人とテントの数で・・・」と、たたみかけるように話しをして、無理やり仲良しになった。といっても、その女性ライダーは受け答えがしっかりしていて、愛想が良く、30歳代(らしい)男二人を相手にしてもスムーズにやりとりができていた。
女性ライダーの設営の邪魔になりそうなのでボクら二人はその場を離れると、昨夜飲みながら話しをしたことを思い出した。このキャンプ地にゴミを放置して帰ったキャンパーが多く、そのゴミ拾いをしようというのだ。二人とも長くお世話になっているキャンプ地に、このくらいやって当然だろうと思っていた。
ボクが大きなゴミ袋を用意して、二人で空き缶や炭の燃えカスをはじめ、あらゆるゴミを拾った。ちゃんと分別して。大きくなったゴミ袋2個をバイクで運ぶのは無理なので、ボクが車に積んで途中のスーパーで捨てることにした。
断っておくが、女性ライダーにいいとこ見せようとしたわけではない(笑)
さらに、昨夜、坊主ライダーがこのキャンプ地で読んでいる本の話になって、その文庫本数冊を借りた。
この時間から釣りに行く気にもなれず、近くの男鹿半島までドライブしようと思いついた。男鹿半島は、一応このあたりの観光スポットになっている。八郎潟を出て、海沿いの道を走ると男鹿半島。空はどんより曇って、あまり快適なドライブとはいえない天気だった。
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