8月15日(金)

 


 また明け方から雨。ということで、ゆっくり遅寝。

 雨が上がった午前の遅い時間にテントを出ると、あらためてテントの多さを実感した。人が少なければ互いの領域に侵犯しないようスペースを十分に空けてテントを設営するが、この日はテントとテントの間にもテントがあるような状態。

 とりあえず、食事してから、予定を考えた。そういえば、釣りの道具が欲しくなった。なかなか釣れないのでムリしていろんなところを狙ってキャストしていたせいか、ワームやルアー、そしてフックなどの小物たちを数多く失ってしまっていた。

 だから、釣り道具を街まで買い出しに行くことにした。またもし可能なら八郎潟以外のバス釣りフィールドの情報が見つかるかもしれない。八郎潟のまわりにはバスが釣れる野池がけっこうあると聞いたことがあったからだった。

030815_114547
テントサイトが密集しずぎ。

15日だから仕方ないか。
030815_130256
ちょっと寄り道。東部承水路南部の大潟橋そば、バスボートが多く並ぶスロープのある漁港。

多くの陸っぱりバサーが防波堤からやっていたが、まったく釣れていなかった。ボクらも釣れず。

で、移動。


 八郎潟を出て国道を走って南下。1時間ほどで秋田市内へ。まずは電話で場所を聞いた「上州屋 秋田店」。

 残念ながら上州屋では欲しいモノは見つからなかった。しかし、釣り関係の雑誌を立ち読みして、秋田市周辺のショップの場所がわかった。

 市内を探して、ルアーショップ「ゆにこん堂 秋田土崎店」へ。
 (場所はこのあたり。tel:018-847-0087)

 スピナベ・ワーム・フックを買い、ついでに店員と話しをしてきた。こういうことはレジで金を払ってからのほうが色々教えてもらいやすい。夏の水の悪い時期でも八郎潟で釣れるポイント、八郎潟以外の釣れる野池、さらに安全に陸っぱりでシーバスが狙える海のポイントなどを丁寧に教えてもらった

 店から出て車に戻ると、忘れないうちに自分の地図へ書き込んだ。たくさんのポイントを聞き過ぎてしまったので、覚えていられないのだ。

 さっそく、わかりやすそう&近そうな野池に向かった。ゆにこん堂にあった細かな地図には池の名称や細い道まで載っていたが、自分の地図には池らしきものがあることしかわからない。その中でも聞いた説明を覚えていた場所を選んだ。

 民家のわきを抜ける細い道を登って、それらしき場所に到着するとバサーらしい車が3台停まっていた。堰堤から見ると、かなり奥まで続いているように見えた。野池というより小さなダム湖のような感じ。道がないうえに、崖が切り立っていたりして、陸っぱりできそうなのは堰堤だけだった。

 付近の地名が吉田なので、仮に「吉田の池」と呼ぶことにした。場所はここ

 時間はすでに夕まずめ。これからイイ時間がやってくるはず。フローターが4人ほど、陸っぱりが3人ほど見えた。

030815_181059
堰堤からは狙いたくなるストラクチャーが少なく、ほかの陸っぱりバサーに攻められてしまった後だった。

この地図を見てもわかるように、奥が深くて良さそうなのだが、西側の堰堤しか陸っぱりできない。


 この仮称「吉田の池」に着いてすぐに、わざわざ車を近くに停めて狙いに行こうと思っていた場所を陸っぱり少年バサーに取られてしまった。そのポンプ下の水中へ続く階段まわりにはストラクチャー(障害物)があって、かなり良さそうに見えたのだ。と思っていたら、すぐにバシャバシャっと音がして、釣れていた。

 奥のほうに見えたフローターの人たちも釣りあげていたので、ここは釣れる!と信じて堰堤からキャストし続けた。しかしいろんなルアーやワームを試したが、さっぱり反応がなかった。

 次第に暗くなり、他の人たちが帰り出した。ふと、まわりを見渡すと、山に囲まれて静まりかえった水面が暗い。だんだん怖くなってきた。

 最後に戻ってきたフローターの人に話しかけ、情報を聞き出した。このフローターマンは30尾くらい釣ったとか。

 ここはずっと奥まで続いているのでフローターでないと攻められない。山間のリザーバーのため断崖から一気に深くなっている。ストラクチャーが少ないため狙いにくい。しかし、深いところに沈めると簡単に釣れるし、マズメならシャロー(浅瀬)で釣れる。つまりフローターなら釣れるが陸っぱりは限定されて釣りにくいらしい。

 マズメのトップを信じてベイトロッドにバジンクランクを付け、表層だけを狙いながら堰堤を歩いた。もう暗いから納竿かなぁと思いつつ歩くと、堰堤の切れ目の向こうにシャローエリアがかろうじて見えた。

 岸近く(と思ったあたり)にキャストして、シャローを引いてきた。その3度目に、バフォッ!グググッ!バシャバシャ!

030815_190417
やっと釣れた。

バジンクランクでトップに出た。

やたら元気な35cmくらい。見事に上あごに貫通していた。


 真っ暗になるギリギリ間に合ったという感じか。撮影し、そっとリリースすると、すぐにNyのところに行って終わりにしようと告げた。Nyは少年バサーが帰ったあとのポンプ下水門でやって、1尾釣れたらしい。片付けて、そそくさと出発した。

 かなり暗いと思っていたが、池から離れて山から出ると、それほど暗くなっていなかった。山間は陽がかげるだけで暗くなってしまうのと、自分が水面ばかり見ていたせいかもしれない。

 このあと秋田港へ移動して、シーバスを狙いに行った。

030815_201522
セリオン対岸の岸壁でしばらくキャストしていたが、さっぱり反応なし。

すぐそばでサビキ釣りの人たちは釣れていた。

【本日の釣果】
仮称「吉田の池」…1尾
秋田港周辺(シーバス)…0尾


 セリオン対岸のあとも、教えてもらったシーバスポイントの防波堤に行ってみたが、さっぱり反応なし。それに、暗い中で一人海に向かうと、やる気が続かないのだ。Nyはとっくにやる気をなくして車から出てこなかった。

 照明がある防波堤とかもっと小さな漁港のほうが釣れるような気がした。

 納竿にして、八郎潟方面へ移動。途中でショッピングセンター「ジョイフルシティー」に寄って食材の買い物。ついでに洋服コーナーで長袖の上着を買った。かなり格安だった。これで朝晩の寒さに耐えられる。

 八郎潟に戻り、キャンプ地が見渡せる近くの道路からキャンプ地の様子を見ると、あちらこちらに数多くの照明が灯り、テントの多さと人の多さがよくわかった。

 何を食べてどう夜を過ごしたか覚えていないが、ただ、夜遅くまで花火をして騒がしいファミリーキャンパーにムカついていたことだけ覚えている。


【翌日へ】

▲UP