8月18日(月)

 


 久しぶりに一人で迎えた朝。キャンプ地のテントの中で一人で過ごすことには慣れているが、一人だとついつい朝寝坊になってしまう。とはいえ、これまでの一週間でも朝寝坊ばかりだったが。

 ひとつ気になることがあった。テントの中に入れてあるエアベッドがテントの大きさにピッタリ過ぎて、ボクの頭と足がテントの横の布に触れてしまう問題は、一人になったためにベッドに斜めに寝ることで解決した。しかし、一人になると、ベッドの空気圧が足りないことが大きな問題になるのだ。二人で寝ていれば重みでベッドが圧迫されてそれなりの固さを維持していたのが、一人になったのでベッドに沈んでしまうのだ。

 口を使ってエアベッドに空気を入れても、圧力が高まると口では空気が入っていかない。電気などの動力を必要としない空気入れが必要だ。車のシガライター用電動ポンプがあるので、追加の空気入れが高価だったら意味がないわけで、できるだけ格安に済まさねばならない。途中のどこかで絶対忘れずに買おうと決めて、出かけることにした。

 今日は八郎潟を出て、地図を見ながら野池探し。

 キャンプ地から1時間近くかけてやってきたのは、地図上で湖のように大きく載っていた「大滝沢用水池」。大きな自然公園の一部らしい。しばらくうろうろ走り回ってみたが、車では水辺に近づけない様子。面倒なのでヤメにした。

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広さや距離がまったく参考にならなかった看板。

大滝沢用水池は水辺に近づけないらしく断念。せっかく長い道のりを走ってきたから残念だった。

場所はこのあたり
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「秘湯」の看板がそそられた大滝山温泉。

少し迷ったが入浴せず、移動。
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秋田市街地をはさんで反対側へ1時間ほど移動して、やっとたどり着いたのは「石田坂大堤」。

バサーらしき車が見えたが、近づく道がわからず苦労した。

場所はこのあたり
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先行者に聞くと15cmほどのコバスなら釣れるとか。水抜きがあったらしい。それに陸っぱりは堰堤部分しかできない。

しばらく試してコバスのアタリはあったが楽しくない。納竿にしてキャンプ地へ。


 八郎潟近くまで戻り、アルコールとツマミなどを買いにスーパーへ。

 そうそう忘れちゃいけない。ダイソーで例のモノを探した。確かどこかで見かけたはずと店内をくまなく探しまくって、やっと発見。

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浮き輪に使う空気入れ。もちろん100円。

エアベッドの空気入れ口にノズルのサイズが合うか心配だったが、まあダメでもなんとか工夫すればいいやと購入。安物は失敗しても後悔が少ない。

【本日の釣果】
石田坂大堤…0尾


 急いで買い物を済ませてキャンプ地に戻ると、もうすっかり暗い時間になっていた。大きなタープで装備が揃ったグループはいなくなっていた。

 坊主ライダーと飲もうという約束はとくに時間を決めてなかったが、やはり待たせるのはよくない。荷物を自分のテントに置いてから、坊主ライダーのテントに行くと人の気配がない。炊事場近くのテーブル(公園によくある木のテーブルと長イスのセット)に人の気配があるが二人組みだ。なんかおかしいなぁと思いつつも近づくと一人は坊主ライダーだった。もう一人は今夜ここでテント泊するチャリダー(自転車旅行者)の男性で、一緒に飲もうということになったらしい。

 静かで寂しいキャンプ地の夜は一人でも増えたほうが楽しい。先日までは人が多過ぎてイヤだったが、今はすっかり人恋しい。とくに寒々とした夜は。

 テーブルにそれぞれ買ってきたツマミを並べ、ビールや焼酎を飲んだ。ボクはフライパンで手際よくホルモンと玉ねぎの炒め物を作り、みんなで食べた。

 互いの旅行の話しをして、旅の良さを語り合った。たぶん三人とも30歳代と思われる男三人、それぞれ乗り物や旅のスタイルは違う。でもテント泊しながらの長期の貧乏旅行という点では同じだ。似た感覚を持った人たちとの会話は楽しい。

 アルコールに強くないボクはそうそうに酔っ払って、テントに引き上げた。


【翌日へ】

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