門入ダムの芝生でテント泊した朝。この日が遠征最終日。
前夜の車中泊のせいで疲れていたはずなのに、深夜から降り出した雨が気になって何度も起きてしまった。雨が強ければ簡単に雨漏りしてしまうテントだから心配だったのだ。
明け方、ふと寝袋から手を伸ばしてテント床面のシートを触ってみると、やはり水が溜まっていた。明るくなったテントの生地を見ると、フライシートがベッタリと貼り付いていた。これでは雨漏りした水がテントの床に溜まっているのは当然。それでも銀マットがあるおかげでシュラフは端のごく一部だけしか濡れていなかった。
外はまだ雨が降っていたし、雨漏りしてしまったものは今さらどうにもならないので、2度寝することにした。
起きてからもしばらくテント内でうだうだしていたが、雨足が弱くなったタイミングを察して片付けることにした。翌日は仕事に戻るのだ。いつまでもゆっくりしていられない。
シュラフや炊事道具などを車に運び、テント単体になったところでペグを抜いて持ち上げる。自立式のドームテントだからこそできるわけで、さらに190×190cmの小型サイズだから1人で持って歩くことができる。広場の向こう側にある屋根と木製テーブルがあるところまで運び、雨に濡れず地面の泥水にも付けずにたたむことができた。しかし、しっかり濡れたテントは雑巾のように水が滴り落ちた。仕方ないのでそのまま車のルーフボックスに放り込んだ。こんな時ルーフボックスは便利だ。
片付けて落ち着いたので、そのテーブルでカップラーメンの朝食。コーヒーを飲みながら雨がしとしと降る芝生の広場やダム湖の様子を見ていたら、軽自動車とカブのバイクからカッパと長靴姿のオバちゃん3人がやってきた。同じようにテーブルの上でお茶とお菓子を並べて井戸端会議らしい。畑作業の休憩なのかもしれない。
今日のスケジュールを考えた。とにかく明日の朝には東京に戻っていなくてはいけない。しかし、目の前にはバスが釣れる湖面が広がっているのだ。それも他に釣り人はいない。少しだけもで釣りに行きたい。うむむむ。
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