2005年6月12日(日)
バス釣り-霞水系河川・水郷めぐり
千葉県小見川町/佐原市/茨城県玉造町



前説をとばして当日の話はここから

 土曜は隔週で仕事だから、一週おきの土曜に釣行している感じ。日曜に釣行すると月曜から疲れるからイヤなのだ。そこへbabi氏から誘い。本当は行きたいから喜んでOKするオレ。というわけで日曜釣行。

 霞水系は「死んでる」と決め付けてあまり近づかないようにしていたが、RED PEPPERS+さんとこ見てると、たまに水郷エリアで好釣果が出てる。それも普通に陸っぱりで。ぜひ、そんな場所を探しに行こうってのが今回の目的になった。

 台風と梅雨入りのため雨っぽい。本当は、釣りには曇りか適度の小雨くらいなら好都合だけど、そんなちょうどいいくらいの天気に都合よくなったりしない。天気予報を見ながら様子見してると、日曜はなんとか降らなそうな感じになった。なんか、前週と似たような天気の移ろい。んで、日曜未明の3時にbabi宅集合に。

 土曜の仕事は早く終わるから、とっとと寝てしまえばいいのだが、こういうときはなかなか寝れないものだ。1時間ほどウトウトしているうちに出かける時間になったが、どうにも動けない。連絡して「5時集合」に変更してもらった。この時期は明るくなるのが早いから遅くとも5時には現地に着いていたいけど、天気が良くないのであまり急がなくてもなんとかなる。

 ってな感じで、かなり眠くて体調ヤバそうながらなんとか起き出して出発し、5時にbabi氏と会い、車を入れ替えてbabi号で出発。首都高から東関東道(なぜか霧が出てた)を経由して佐原香取ICへ。

 最初の目的地は、直前に情報を探してみたら良さそうな感じだった「黒部川」。利根川の支流だ。

 はじめての場所だったので、あちこちウロウロしながら偵察。陸っぱりバサー多いし、フローターやバスボートも出ていた。それとなく良さそうな感じの場所を見つけたので、車を停めて釣行開始。この時点で7時。この時期の釣行スタートの時間としてはかなり遅い。

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黒部川と利根川をつなぐ水路。奧に見える水門から先が利根川。

小さな船溜まりの堤防にはヘラ師が陣取っていた。

どんより曇って蒸し暑い。
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利根川と反対側の様子。

見える橋は車通行不可。
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こんな感じの公園風の歩道がある。花が植えられ新しい石碑があったり。

整備されているが、水辺は汚い。

 なんとなく、コンクリ護岸されている水辺よりも葦や草が冠水しているような岸際のほうが、バスが隠れる場所があって釣れそうな感じがする。そう思って、虫除けスプレーをたっぷり吹き付けて、長靴を履いて、草だらけの堤防を藪漕ぎしながら水辺に降りた。

 最近は管理釣り場や房総のリザーバーなど水のきれいな場所に行っていたから、ここの水辺の汚さと臭さが気になった。前は霞水系のマッディウォーターをそんなもんかと思っていたが、久々に近寄ると本当に水が汚いしゴミも多い。

 それにしても蒸し暑い。湿度が高く風がない上に、草むらに埋もれていたから暑くてアツくて倒れそうなくらいだった。まだ7時過ぎだというのに。

 魚影は濃いがかなりスレているしコバスが多いと聞いていたので、ライトリグのジグヘッドとワームを丁寧に中層スイミングさせて、葦際や杭まわりを狙った。

 すると、ココン…、と小さなアタリ。なんかギルっぽいかも。フッキングしないでそのまま巻くとまたコココン、と小さなアタリ。スイープで巻きアワセのような感じでフッキングさせるとバシャッ。小さいけどバスだ!

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葦際は狙い目なのだが、ここは水深が浅くてあまり期待できない。杭も少しあるが反応なし。

それでも丁寧に狙っていれば…。
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元気なコバスが釣れた。

ギルじゃなくってバスで良かった。
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ADジグヘッドとAD常吉ワームのライトリグ中層スイミング「フワ釣り」セット。

1年前の「琵琶湖遠征」のために買ったもの。

 そういえば、都内でbabi宅を出発してから、途中でネコを見た。「ネコを見たら釣れる」というネコジンクスが効いたのだ。

 この水路や車通行不可の橋まわりを試した。あちこちで小さなアタリはあるが、ギルなのかバスが小さいのか、フッキングできない。特にbabi氏はワームでコバスを釣るのが巧くないので「あーっ!またスッポ抜けたよ〜」というセリフを何度も吐いていた。なんていうオレも1尾しか釣り上げられなかったが。

 薄曇りになってさらに蒸し暑くて集中できない。ここで移動

 黒部川上流の支流?の細い水路へ。

 住宅地の中にあって、ちょっと気が引けるが、babi氏はこういう細い水路での釣行を好む傾向がある。確かに、広い川だと狙うべきストラクチャーが少なくて集中力が続かないが、細い川なら手前のキワと対岸のキワだけでも狙うべきところが倍になる。それに水門などのオイシイところが多いし。

 ふと見ると、水門を攻めていたbabi氏がうずくまっていた。お、釣れたのか?と思って近づくと、釣れたのはギルだった。それもデカギル。しっかりフックを飲まれて困っていたので、摘出を手伝った。オレが持っていたオエオエ棒や海釣り用の針外し、オレとbabi氏のペンチ2本を駆使して。ギルは口が小さいのに、ワームとフックを奧まで吸い込んでひっかかっていたのでかなり面倒な摘出手術になった。

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さらに支流の水路。

babi氏にデカギルが釣れた。

 この水路は適度な広さなのだが、水の流れが速すぎて、この流れの中に生命反応はない。止水部分の水門の中も浅くてギルくらいしかいない感じ。なので移動

 途中で、ネコを見かけた。釣りの現場近くでネコを見ると、ネコジンクスは「強く」効く。どんなにスレてても釣れたり、釣れるところではデカいバスが釣れたりする。不思議だが。

 早朝は薄曇りだったがいつのまにか太陽が出ていて、すでに腕や首の後ろが日焼けしていた。もう遅いがこれ以上はマズイと思って日焼け止めを塗った。汗と虫除けスプレーの上に日焼け止めクリームを塗るのは嫌な感じだが仕方ない。

 次は、カーナビと紙の地図の両方を見ながら、利根川本流へ。排水機場と水門の場所を確認しながら偵察していると、とある水門を見つけた。

 この水門でドラマが起きた。

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利根川。

広すぎてポイントもなんもあったもんじゃない。

堤防道路の真ん中に見えるのはお絵かきオジサン。この暑さの中、座って絵を描いてた。
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狙うのはこんな水門くらいしかない。

 左右両岸が草に冠水したり杭があったりとストラクチャーが豊富で狙い甲斐のある、水門周辺の窪みというかワンドというか。利根川本流は流れがあるのと狙うポイントがないのでやる気が失せるが、こういう止水部分にバスが溜まったり寄ったりするから、かなり狙い目なのだ。

 オレが車中でメシ食ったりリグってる間、babi氏が一通り攻めたらしい。しかし反応がない。だが、なんとなく生命感があった。

 水位が上がっているのか、コンクリ護岸の途中まで水が満ちて、手前にシャローエリアができていた。偏光サングラスしてて水中が良く見えるbabi氏が言うには、そのシャローエリアにベイトフィッシュ(バスの捕食対象となる小魚)が群れていて、そのベイトを狙ってバスが断続的に姿を見せる、と。

 オレは普段コンタクトレンズを装用しているが、この時は極端な寝不足なので眼鏡で過ごしていた。だから偏光サングラスをかけていないので、水中の様子が見えないでいた。しかしその話を聞いて、眼鏡の上から偏光サングラスをかけるという裏ワザ(角度が合わないのか見え方はイマイチだが)を使って見ると、確かにベイトが群れていた。

 そして、しばらく見ていると、大型のバスがスッとやってきて、ベイトを追いまわし、すぐに姿を消した。そんな行動が何度か見えた。

 ヤツはデカい。少なくとも40cm、もしかしたら50cmありそうなバスだった。オレは俄然やる気になった。babi氏は一通り試して反応がないので、暑くてダメだと言い放ち、水門の横に寝転がってフテ寝。

 ヤツはコンクリ護岸の下の深い部分に隠れているのか、付近を回遊しているのか、それでも近くにいることは確かだ。水が濁っているから深い部分はまったく見えない。ダウンショットのスレバス対策リグをリグって、シャローエリアの周囲を狙う。しかし、近くにいるはずなのに反応がない。

 そのうち、ヤツが姿を見せた。そこへワームを寄せる。しかしまったく見向きもしないでベイトだけを追っていった。うむむ。さすがに経験豊富で老獪なヤツだ。完全に見切られた

 しばらく様子を見ていると目が慣れてきたのか、たまに泳いでいるバスの姿が見えた。水門周辺のワンドを回遊しているようだ。それも1尾だけではないのかもしれない。群れで5-6尾の魚影も見えた。これはコイだったのかもしれないが。

 ヤツ(と思われる個体)は、向こう側のシャローでベイトを追って逃げられ、少しするとこっちのベイトを追って逃げられてる感じ。バスはシャローの隅に追い込んで捕食するのだが、こいつはあまり巧くないようだ。

 人の気配を感じて警戒しているはずなのに、何度もやって来ている。ならば、ぜひ釣りたい。スレた見えバスと対決するのはなぜか「燃える」のだ。しかしこいつは難しい状況だ。見えるのは一瞬。近くにいるはずなのに、いつ来るかわからない。つまり、ごくたまにやって来る見えバスを狙うのだ。オレの集中力と粘りが試される。

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偏光サングラスを通して撮影。

水門横のコンクリ護岸が水没してシャローエリアになっていた。

ここにベイトが群れて、ヤツが狙いに来る。

 同じ場所にとどめておくためにダウンショットリグなのだが、しばらく待ってやっと姿が見えたと思っても、ワームに見向きもしない。シャローにいるベイトに集中しているのだ。生きたエサには負ける。

 ワームを変えて、3種類目のワーム。これは自信があった。かなりスレた見えバスでもこのワームで釣れなかったことがない。ただしアピール力が弱いので、見えバスの近くに寄せないとダメなのだ。

 リグを投入して、ロッドを持ったままじっとして、ヤツが現れるのをしばらく待った。・・・・・・・・ぬぅっ。ヤツが来た!

 ワームをコンクリ護岸の段差あたりに留めて、ヤツの視界ギリギリの距離で、一度だけツンッと動かす。そして少しだけ沈めて見えなくなった。するとヤツの姿も見えなくなった。

 ん?…その、一瞬あとにラインが動いた!おりゃっ!グイっ!

 グッグググンッッッー!ものすごいヒキ!やっぱりヤツだ!

 ギュルルルゥーとドラグを鳴らせながら、ラインがこすれて切れないよう丁寧に寄せる。5lbのナイロンラインだが大丈夫か?

 グイグイッグググッと何度も引っ張られたが、ドラグの滑りとロッドの粘りで持ちこたえて、だんだんおとなしくなってきた。

 足場が水際に近いので、ゆっくり慎重にアゴをつかんで持ち上げた。やったぁ〜!ううっ、重い!

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うお〜。重い〜。

キザギザな歯が食い込んで指が痛い。
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でかい〜。

スタイルいい〜。
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しかし、測ってみるとたいしたことない。

46cm。
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リグはダウンショット。

ワームはFinsだったかな?

見えバス必殺ワーム。

 ネコジンクス、強烈に効きました!

 喜び勇んで、オレとbabi氏とではしゃいだり、デジカメ撮影したりしてたら、堤防道路にいたお絵かきオジサンがやってきた。
 「デカいねぇ。それがブラックバスかい?」「そうで〜す♪」
 「何度も人が来てたけど、だれも釣れなかったのにねぇ」 って。

 いや〜、よかったよかった。計ってみたら46cmしかなかったけど、狙って粘ってやっと釣れたから、オレ的には50UPくらいウレシかった。

 このデカバスの第一発見者はbabi氏なので、babi氏にも持たせて撮影したり。んで、水際からやさしくリリース。暑い中、長い時間持っていたからバスも弱ってしまったかと心配したが、さすがに体力あるヤツらしく、悠々と泳いで消えていった。

 かなり満足したので、移動

 利根川の近くの水門。ちょっとワンド部分が広いとこ。

 ちょうどバサーが戻ってきたので話を聞いてみたら、30数cmのが釣れた、シャローに浮いているのが見える、などと教えてくれた。

 水門近くは流れが強くて生命反応ナシな感じだったが、足場が護岸されて本流まで歩いていけるので、プラグ(ハードルアー)を投げながら歩いていった。オレは満足してたからワームは使わなくていいやと思って、ベイトロッド2本にTDプロズバイブとCCプレデターを付けて。

 本流に出たあたりに、岸際に草があってテトラ風に護岸されているエリアがあったので、ひたすらルアーを投げまくった。するとなんか違和感あり!

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ひたすら投げていたら、ルアーの振動がおかしい。
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上げてみたら、こいつ。

CCプレデターがしっかり口に。
こいつ肉食なの?
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拡大するとこんなやつ。

ハスか?
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今度はこっち側に投げていたら、重くなった。

ん?

バスじゃないような・・・
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TDプロズバイズがお腹にフッキング。

スレがかりかよ。
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あなたはダレですか?

ニゴイさん?

 このあたりは魚が跳ねていたので生命感あるなぁっと思ってキャストしまくってたら、こんなのが釣れてしまった。CCプレデターにきたやつはしっかり口にフッキングしてたから、肉食の魚かな。TDプロズバイブにきたやつはスレがかり。口が下にあるし鱗がコイっぽい。

 これで三目釣れたわけだ。あとギルとナマズでも釣れれば五目釣りコンプリートだ。狙うつもりはないけど。

 暑くてガマンできなくなってきたので、移動して休憩

 市街地を探してやっと見つけたスーパーに行って、飲み物とアイスクリームの仕入れと、babi氏のデジカメ電池切れのため100円ショップで乾電池の仕入れ。

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休憩と買い出し。暑くてやってられない。

隣りの100円ショップで乾電池も。

 カーナビと紙の地図を見ながら、ポイント探し。オレが持ってきた地図に記しがついていたので、過去に釣行した場所らしいところに向かった。どんなだったかまったく覚えてないけど。

 すると、その記しは横利根川が利根川に合流するあたりで、近くに公園があった。この駐車場に停めて付近の偵察。横利根川のほうはヘラ師ばかりで、まったくスペースなし。それでも2-3人のバサーが歩いていたけど。

 この公園は「横利根閘門」という国指定重要文化財のレトロな水門があった。水位の異なる運河を行き来できるように80年前の最新技術を用いられた水門だとか。説明1説明2

 しばらく見てたら、ウエイクボードのためのレジャーボートが来たので、水門を通過する様子を見ていた。

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両岸にはヘラ師がいっぱい。

するとレジャーボートが来た。入り口でレバーを引いて水門を開ける。
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レンガ作りの水門。

いや、水門じゃなくて閘門(こうもん)だって。
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大きな閘門が開く。ゆっくりと。

ギリギリと内部の機械の音がする。
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出たところでまたレバーを引く。

この中が水位調整用の水路。
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さらに向こうの閘門前でレバーを引く。

で、やっと利根川に出ることができる。

 ヨーロッパのなんとか運河みたいでおもしろかった。

 もちろんここではほとんど釣行できない。釣行できそうな場所を求めて移動

 この時期、このあたりは「あやめ祭り」のため観光地と化す。いわゆる水郷の風景によくある、観光客を乗せた川舟が水路を往来するやつだ。

 与田浦に行ってみると、観光バスが何台も停まってて、あちこちで観光客が歩いていた。そして水路には「十二橋めぐり」のための川舟。だが、水路は茶色の泥水になっていて、喫水の低い川舟がザブンザブンと引き波をたてていた。そんな汚い水の上を観光して楽しいのだろうか。

 釣りできそうな雰囲気ではないので、メシにすることにした。

 横利根閘門のある水郷大橋のほうへ戻り、大きなショッピンセンター「アピタ佐原東店」に入った。佐原といいつつ住所は隣りの稲敷市なのは、まったくどうでもいいことだが。

 アピタの中には飲食専門店があるのだが、あえてフードコートに行ってみた。すると、家族連ればかりで子供たちの喧騒がものすごく騒がしい。フードコートがゲームコーナーのすぐ隣りだし、室内メリーゴーランドがあったりして、非常にウザい雰囲気。美味くないメシ食って、そうそうに退出。

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ウザいフードコートと室内メリーゴーランド。

 アピタを出ると、どこか日陰のあるところで昼寝しよう、ってことに。あたりを見回すと、ショッピングセンター近くの建物の大きな壁際に車を停めるスペースがあり、そこが日陰になっていた。babi号を停め、エンジンかけっぱエアコンつけっぱで昼寝

 14:00から16:00くらいまで寝て、再び釣行に出発。

 与田浦と横利根川と結ぶ水路というか川へ。

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近くで見ると釣れそうじゃない川だった。

 離れたところから見れば良さそうな感じだったが、水辺に近寄ると草や葦は冠水してなくキワは護岸されて、まさに水路だった。水の流れも速くて、生命感なし。

 こりゃダメだとすぐに見切って、移動

 次は、数年前に実績があった常陸利根川へ。

 すると、「十二橋めぐり」の川舟と出会った。与田浦から水路を通って、水門を抜けるところで渋滞していたのだった。

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水路で川舟の渋滞に出くわした。
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水門の反対側からも来てるし。どうするんだろ。
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常陸利根川はジェットスキーが走り回って、釣りの雰囲気ではなかった。

 常陸利根川の水際にある葦まわりをしつこく狙って釣ったことがあったが、ジェットスキーが走り回っていたので、やる気にならず。

 さらに移動

 常陸利根川を下って、外浪逆浦へ。

 水も悪いし、良さそうなテトラにはヘラ師がいたし。少し進んで見つけた小さな水門を試してみた。

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ギルかコバスがいるっぽいが釣れない。

 外浪逆浦のこの水門まわりには、窪みは狭いが葦が生い茂って良さそうな感じ。オレにはアタリなしだったが、babi氏にはギルかコバスのアタリがあった。釣れなかったけど。

 この時点で17:30近く。夕マズメの好機を狙うならもう移動しなくてはならない。それで、babi氏が好きな野池へ向かって移動

 玉造のほうへ移動して、とある野池。前に釣れてきてもらったことがある池だった。

 この池でもドラマが起きた。

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玉造のとある野池。

 小さな池なのに陸っぱりバサーが多い。葦のすき間にバスが隠れているようで、バサーたちはライトリグで葦の中を狙っていた。

 横に移動しながらダウンショットを投入すると、小さなアタリ。しかしフッキングできず。その時、近くでバシャバシャって音。先行していたbabi氏に待望のバスが釣れた。デジカメの電池も補充して、撮影もできたようだった。

 19:00近く、夕暮れが近づいていた。ほとんどのバサーは引き上げていったが、2人ほど対岸に残っていた。この時間ならもしかしたらトップに出るかもれないと思ったオレは、スピニングにセミルアーをセットした。

 これは、次の週末に福島・裏磐梯へスモールマウスバスを狙ってフローター釣行する遠征のために、つい先週買ったもの。スモールが好きなハルセミを模したトラウト用のシケイダーUを、バス用に改良したルアー。TIEMCOのトリックトラウト・シケイダーII・バスチューンの「相羽スモール」。点の釣り主体で使用するスモールマウスバス専用カラー、だそうな。

 風が強くてうまくキャストできない。柔らかな羽のせいで空気抵抗を受けやすいのだ。すぐに横の葦に引っかかったり、上方の枝にからんだり。小さく軽いルアーなのにトレブルフックが3セットも付いているので、バスにフッキングしやすいと同時に、余計なところにも引っかかりやすい。

 やっと、池の中心に向かってフルキャストした2投目、チョンチョンと動かしたあと、ゆっくり引いてくると表層でバタバタしながら、まるで水面に落ちたセミがもがいているような動き。ちょうど風が止んで静かになったその時・・・

 ガボッッ!、という派手な音とともに、ルアーが消えた。

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夕暮れになったらトップを狙おう。
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そう、この葦と竹の棒のあたりで。

 向こうアワセで勝手にフッキングして、巻いてくるとジャンプして姿が見えた。けっこうデカいかも。40cm超えてる感じ。この野池は20cm代前半のコバスが多いから、こんなサイズがヒットして驚いて「うわっ、デカい!」と、つい声に出してしまった。

 ドラグ調整してあるけど5lbラインが心配で、慎重に寄せてくると、そのまま葦の茂みに潜られた。「まずいっ!巻かれるっ」と思った瞬間に、茂みの間に浮いていた竹の枝にからまった。一瞬、バスの顔が浮いてきたから、観念したかな〜、と思って気を抜いてしまったのか、その直後にスポッ!ってテンションがなくなってラインがダラリと垂れた。

 すぐにラインを巻くと、先には何も付いていなかった。切れたか、結び目から抜けたか、とにかく口の中にセミルアーを(たぶん)くわえたままアイツは逃げてしまった。

 あのルアーのフックが自然に外れる可能性はかなり低いと思う。ということは、アイツは口の中のルアーが邪魔して、この先、エサを捕れずに餓死する運命だ。そして、買ったばかりの期待のルアーを2投にしてロストしてしまった。

 バスが可哀相なのと、トップに出た感動のヒットを釣り上げられなかった悔しさと、次週に必須のルアーをロストした喪失感とでガックリしてしまった

 オレが投げたのは池の中央あたり。もしかしたら中央にはトップに反応してくれる大きめサイズのバスがいるかもと思い、ジッターバグを投げた。悔しいから、せめて別のバスを釣りたかった。しかし、まったく反応はなく、暗くなってタイムアップ

 引き上げる前に、竹の枝を寄せて抜き上げて、セミルアーが付いてたり、バスとラインが絡んでつながってたりしてないか確認したが、そんな都合のいいことはなかった。

 これで納竿

 babi号に道具を積み込みながらbabi氏に状況を説明していると、今からセミルアーを買いに行こうということになった。遠征までの平日で買いに行く時間はないのだ。

 この時点で19:30近く。このあたりにある釣具店でセミルアーが置いてありそうな店はPOPEYEしかない。北浦店か土浦店か迷ったが、帰り道を考えると土浦店だ。

 babi氏は全面的に協力してくれて、babi号は危険なスピードで土浦方面へ向かった。その車中でオレは、携帯を駆使してPOPEYEのWebサイトから土浦店の住所を探し出し、カーナビに登録してルート設定した。するとカーナビ画面表示の到着予定は20:10。閉店時間を10分過ぎてしまう。babi号は飛ばしまくった

 その前に、POPEYE土浦店にオレが欲しいセミルアーが置いてあるのか?先ほど調べたWebの情報から店に電話をかけた。店員に説明していると電話が切れた。山間の道なので電波状況が悪い。何度かけてもすぐに切れてしまう。

 近くなってきて、babi氏が飛ばしたおかげで着予定が20:03になっていた。市街地に入り、店に電話して店員に説明すると、そのルアーはあるという。そして事情を説明すると、少しくらいなら待ってくれそうな雰囲気だった。

 ドキドキしながら進むと、予定通り3分過ぎに駐車場に着いた。ところが店内にはまだ客がいて、閉まる感じではなかった。ああ、良かった。なんとか間に合った

 電話で知らせた店員からセミルアーを受け取り、まだ余裕がありそうだったので少しルアーなどを見て、結局セミルアーだけ買って店を出た。

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奇しくも2度目も買うことになったセミルアー。

時間ギリギリにかろうじて買えた。
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裏面。

お腹にシーソーのような仕組みでフックが2つ付いている。

 用事を済ませて安心すると、あ、そうだ。釣行後は恒例の風呂に行く時間がなくなっていたことに気づいた。仕方ないので日帰り入浴施設に寄るのは諦めて帰ることにした。

 帰路は柏ICから常磐道にのって、首都高の早稲田ICで降り、「すた丼 早稲田店 」ですた丼を食べてから、babi宅へ。

 babi氏と別れたあと、日焼け止めと虫除けスプレーと汗にまみれていることが気になった。そこでオレひとり、スーパー銭湯の「おふろの王様 東久留米店」に寄って、閉店時間ギリギリで風呂に入ってから、帰宅した。

 なんだかいろいろあって、疲れた1日だった。

 ※後日談
 水郷に行くきっかけとなったRED PEPPERS+さんもこの日、水郷エリアで釣りしてた。どこかですれ違っていたかも。それにしてもどこでこんな好釣果をあげているのか、ポイントがさっぱりワカラン。

【今日の釣果(バス)】
黒部川…1尾
 利根川…1尾
ほか各所…0尾
 計…2尾


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