2005年5月14日(土)
バス釣り-フローター房総野池/三島湖
千葉県千倉町/君津市



前説をとばして当日の話はここから

 片倉でレンタルボートなのにコバス2匹しか釣れず、前週は小貝川で半日やってコバス1匹しか釣れず。非常に渋い釣果が続いた。こうなったら人の少ないパラダイスでたくさん、そしてデカいの釣って、楽しい釣りを味わいたい。

 そこで、房総のパラダイスに詳しい丸儲け氏に連絡をとった。バスはもちろん、シーバス、トラウト、青物、フライフィッシングまでいろんな釣りに詳しく、オレの師匠みたいな人だ。基本的に日曜は休みたいという人なので、14日の土曜はどうでしょう?と誘うとOKの返事。

 やりとりして、南房総の奥地でフローター・バス・フィッシングをすることになった。フローターは昨年秋10/16以来、半年ぶりだ。なぜならオレはフローターを持っていないから。

 丸儲け氏はフローターを2セット持っていて、使ってないほうをその日だけオレが拝借するのだ。もう何度も。丸儲け氏とバス釣行するときはたいていフローター釣行になるので、その時だけオレは借りて浮いている。

 フローターの釣りは、陸っぱりでは届かないところまで行けるので、釣れる可能性が格段に高くなる。それに水面に浮くと、周りの濃い自然の景色が美しい。さらに、釣れたときに視線が低いので目の前の魚のファイトシーンが興奮するし楽しい。その上、アルミボートほど搬送や準備に手間がかからない。

 しかし、空気を入れてフローターを膨らましたりウエーダーを着たりというような、ある程度の準備は必要なので、陸っぱりみたいなラン&ガンには不向き。半身が水面下なので水温が低いと寒いしトイレが近くて面倒。汚れて濡れたフローター本体を片付けるのが大変。自宅で収納しておくスペースも考えなくてはならない。

 オレの場合は、楽しさは十二分に知っているのだが、自宅の収納を考えて二の足を踏んでいる状態。置き場所がないのだ。あと、一人釣行が多いので、ひとりで浮くのは危険だし怖いから、フローターを使う回数が少ないと考えている。

 釣行3日前、急に寒くなって雨が降った。やっと暖かい日が続いて水温が上がりはじめ、バスの活性も高まってきているだろうというタイミングに。

 急激な温度低下と冷たい雨は、水温を低くしてバスの活性を低くしてしまう。つまり釣れにくい状況になってしまったのだ。

 丸儲け氏いわく、雨のフローターは逃げ場がないので確実に風邪をひく、とのことで雨の可能性が高ければフローター釣行は中止することになった。釣る気まんまんで、本当は雨でも行きたかったオレは、千葉県南部の天気予報をこまめにチェックした。

 金曜夜、土曜の予想降水確率が20%だったのでGOになった

 江東区の丸儲け宅に着いたのは1:30。荷物を積み替え、駐車場にオレ号を停め、丸儲け号で出発。途中で釣具店に寄ったり、何度もカーナビを再設定していたせいで、結局ずっと一般道で千倉町まで走った。

 夜はずっと曇っていたが、早朝になると雨の心配はまったくなく、次第に明るくなった。

 カーナビ地図に仔細な道が載っていなかったせいもあって、途中で道を間違えて違う池(野池B)に着いてしまった。すぐ近くの目的地(野池A)は丸儲け氏たちが以前、かなりの釣果を上げたのでそこへ行くつもりだったのだが、似たような道で似たような野池に着いてしまった。

 野池Bの堰堤に到着したのが5:30。これから戻って道を探して野池Aに向かうより、このままここ野池Bで浮こうということになった。

 他にバサーがいなかったのが何よりもやる気にさせた。バサーがいない=バスがいない、との心配もあったが、ワームの袋やラインが落ちていたし、何よりも見えバスが発見できた。もしかしてと思って、堰堤側のシャローを偏光サングラスで探ると30cmくらいのバスが見えたのだ。

 確実にバスがいる広そうな池。なのに他のバサーがいない。これは期待大でしょう!

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未舗装のダートがしばらく続いて、やっとたどり着いた「野池B」。

自分のクルマでは来たくない。

丸儲け氏のスバル・フォレスターだからここまで来れた。
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左奧の堰堤そばのシャローで見えバス発見。

これは期待できる。

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水域は奧まで続いていそうだし、樹木のオーバーハングは深くて、雰囲気満点。

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エントリーポイントもあって安心。

段差の低い階段状になっているので、フローターでの入水に好都合だった。

 さっそく準備。フローターを膨らませ、寒いからウエーダーの中に何枚も防寒着を着こんで、フローターに積み込むルアーやワームなどタックルの準備をはじめた。丸儲け氏はずっと運転してきたせいで、そうそうに自分のフローターを膨らます(丸儲け氏のフローターは空気注入が早く済む)と「先にやっててください」と言って車中で仮眠をはじめた。

 他にバサーがいないのだから慌てて入水する必要はない。コンビニで買った朝食を食べながらゆっくりと準備を済ませ、入水前の必須事項である「野シッコ」をしていると、バイクの音が…。こんなところにバイク?すると、オジサンが堰堤の水門をチェックしていた。農業用水の水量を調整しに来たと思われる。

 そのオジサンに「こんにちわぁ」と笑顔であいさつ。バッシングを受けがちなバサーとしては、自分たちは余所者なのにこの場所で遊ばせてもらっている気持ちを常に忘れてはいけないと思っている。

 得てしてこういう野池(というか農業用の溜め池)では
「ジャマなんだよ。ここは釣り禁止だ!けぇーれ!(帰れ)」
とかキツいこと言われることがある。ゴミを残したり、迷惑駐車をしたり、車で田んぼの畦を壊したりして、バサーは嫌われてしまうことが多いのだ。

 するとオジサンは
「お、釣りか。そういや先週も2-3人来てたなぁ。その前は20匹釣ったって言ってたっけな?」。
「そ、そうですか〜♪。んじゃちょっと遊ばせてもらいます〜」とオレ。
「大きいの釣れるといいねぇ」と言ってバイクのオジサンは去っていった。

 20匹というのが一人なのかグループ全員の釣果なのか定かでないが、とりあえずかなり釣れることは確からしい。

 このやりとりを車の中から聞いていた丸儲け氏が「なんか良さそうな話しですね〜」とニヤけた顔で出てきた。やる気になったらしい。

 準備を終え、先にオレが入水して、堰堤から沖に向かって左斜め前方のワンドへ向かった。

 ワンド入り口でしばらく様子を見ていたら、丸儲け氏は反対側の右斜め前方のワンドへ向かった。つまりこれで、こちら側にはオレ以外に誰もいない。

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準備を済ませると丸儲け氏は車中で仮眠。

オレは地元のオジサンからいい話を聞いた。
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オレが先行して入水。

まわりに誰もいないというのはワクワク感でいっぱいになる。

少し怖いような不安感もあったが。
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樹木が垂れ下がってジャングルのような感じ。

これはいかにも釣れそうな感じだし、大物だっているに違いない!
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こんなオーバーハングの奥を丁寧に攻めると・・・

 なぜか、どこも反応がない!まったく釣れない・・・

  世の中そんなに甘くない。ましてやこれだけプレッシャーが高まった関東地域にパラダイスなんて存在しない。そんなのは幻想なのだ。

 水が冷たい。雨と急な気温低下のせいだ。そして、思いのほか、全体的に水が浅い。

 ミノー、クランク、スピナーベイトとルアーチェンジしたり、立木まわりを攻めたり、オーバーハングの中にワームをスキッピングで入れたりしても、まったく何の反応もない。

 オレは自分のキャストに自信がないし、巧くないと思ってる。だからスキッピングは弱気になって奧の奧の岸際まで届いていない。スピニングのラインは5lbと細めだから、からまって切れることを恐れて余計弱気になっていた。

 それでも、チビアダー(depsデスアダー4inch)にうまくオフセットフックを隠し、ゴチャゴチャしたとこやオーバーハングの(できるだけ)奧のほうを、しつこく丁寧に攻めた。しかし、まったく反応がない。ギルなどバス以外の魚類の反応もない。生命感がまったくないのだ。雰囲気はいいのに、これはどういうことなのだろう?

404 - Fish Not Found

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少し進むと行き止まりだった。

なんだ、それほど奧行のない野池だったらしい。

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よく見ると、けっこう浅い。

ドロの水底。

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濁ってるし。

冷静になってよく観察すると、悪条件が揃っていた。

 あとで冷静に考えてみると、「ターンオーバー」になっていたのかもしれない。

 暖かくなってきていたときに、急に温度が低下して冷たい雨が降った。そのため水中の底のほうの比較的暖かい水が上昇し、表層の冷たくなった水が下降するという「対流現象」が発生する。対流によって水が攪拌され、水底の汚れた堆積物が水域全体に広がる。すると、水は汚れて酸素含有量が減り、魚類の活性は著しく低くなる。そんな理屈だったと思う。

 広くないし深くない野池なので水量が少ない、かつ、流れもないような野池ではこういう現象が与える影響が大きい。まさにこの野池Bは、ターンオーバーだった可能性が高い。

 あまりに反応がないので、行き止まりからUターンして軽く試したあと、ワンド入り口方向に戻っていくと丸儲け氏がやってきた。

 「どうですか?」「いや・・・」「あの…」「やっぱり…」。

 多くを語らずとも、同じ状況だった。まったく反応なしだったから行き止まりまで行かずに戻って、オレの様子を見に来たのだった。

 どうも我々はハズレを引いたらしい

 この時点で8:00。引き上げて別の場所へ向かうことにした。せっかく準備万端整えて入水したのに、非常に残念だった。フローターから空気を抜く際に、フォレスターの荷室にはフローター2つ膨らませた状態では入らないので、丸儲け氏のは空気を抜いてオレ用のは7割残して積み込んだ。こうしておけば、時間のかかるオレ用のは準備がラクになる。

 すでに日は高くなって暑くなっていた。入水したときは凍えるような寒さだったが、すぐに暑くなるのはこの時期特有だ。

 すぐ近くの野池Aに向かうことも考えたが、地図を忘れたのと似たような状況になっているのを恐れて、より釣れる確率の高い場所に向かうことにした。

 丸儲け氏の脳内データベースから今の季節の実績と場所を考慮して、出てきた答えが「三島湖(三島ダム)」だった。

 オレは三島湖には何度か来たことはあっても釣行したことはなく、いつもヘラ師ボートだらけの水面を観察していただけだった。『ブラック禁止』というコーヒー党が見たら怒りそうな(by釣り侍氏)看板を横目に、こんな場所じゃあ陸っぱりしたくないなぁと思いながら。

 だから「大物が釣れる」との話を聞いていた三島湖で浮けるなら喜んで!という気持ちだった。

 千倉までの道中でカーナビ地図上に野池をいくつも発見したので、途中でそれらを偵察しつつ北上した。丸山町の野池を見に行ったときなんて、堰堤に向かう途中の看板を見て、以前オレがひとりで偵察に来た池だと思い出した。確か釣り禁止だった。

 中には、地元少年バサーがやっていて話しを聞くと、フローターも来るしケッコウ釣れるよ、と教えてくれた野池もあった。

 カーナビで豊英ダムの近くにあった池らしきものは、施設内の公園の池らしいことがわかってショックを受けて、やはり丸儲け氏の実績データを信じて三島湖に向かった。

 途中、市街地で車の中からネコの姿を見た。おっと。ネコジンクス発生だ。釣行に向かう途中でネコの姿を見ると、どんなに渋くても条件が悪くても釣れる。釣れてるときはなぜかデカいのが釣れる。そんなジンクスがあるのだ。

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空気注入に時間のかかるオレ用は7割空気を残して、2つのフローターを積み込んだ。

ここはダメだ。移動。

 10:00、三島湖のあるポイントに車を停めた。丸儲け氏の知るエントリーポイントを橋の上から見ると、岸沿いにヘラ師がずらりと並んでいた。三島湖のレンタルボート店はヘラ師にしかボートを貸さないとか。そのくらいヘラ師が優遇されているリザーバーなのだ。

 バサーとヘラ師はまったく釣り方が違うので近寄ると問題が起きやすいため、できるだけ距離を取っていたい。この場所はあまりよくないようだ。

 しかし、橋の上から見ていると、ヘラ師とヘラ師の間の岸沿いに、バスがスイスイ〜と泳いでいる姿が見えた。それも2匹。噂通り、魚影は濃いらしい。

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広い川のような感じで陸っぱりもできる。三島湖にこんな場所があるとは知らなかった。

それにしてもヘラ師の数がすごい。

 もうひとつのエントリーポイントへ向かうと、車がいっぱいで停めるところがない。水辺に近いところに行って、他のバサーの様子を観察していると、アルミボートのバサーが上がってきた。もう終わりらしい。

 「どうですか?」と聞くと、「なぜかけっこう渋い。朝一からやって5本だけ」と教えてくれた。「5本」の釣果がこの人のここで好調なのか不調なのか不明だが、渋いことは確からしい。

 停める場所がないので、水辺に荷物を降ろして車を離れた場所へ移動しようと準備していると、さきほど話しをしたアルミボートバサーがボートをカートップして出発した。その1台分が空いたので、さっそくそのスペースに停めた。

 フローターを膨らましたりタックルの準備をしながら、水面のバサーたちの様子を見ていると、エントリーポイントのすぐ先の枯れ枝ゾーンでアルミボートのバサーが釣り上げた。サイズは大きくないが、他のバサーが釣っている姿を見ることができて安心した。ここは釣れるんだ。よかった〜。

 朝食で残したオニギリや飲み物をフローターに積み込んだ。暑くてTシャツ1枚で充分だったが、念のためウインドブレーカーも積んだ。長時間がんばろうと思ったからだ。

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車が多い。少し待って、運良くやっと停めることができた。

アルミボートを積んできた車が多いようだ。
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準備しながら情報収集。

釣れた姿が見えて安心。
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流れはないが、川のようなエントリーポイント。

アルミボートとフローターが見え、奥のほうにはヘラ師の係留ボートも見える。

 丸儲け氏の説明によると、三島湖のバスはかなりスレているのでどんなに条件の良いときでもハードルアーでは釣れないとか。つまりワームでしか釣れない、渋く慎重な釣り方になるそうな。確かにこれだけバサーが多ければそうなるかも。

 ただし、釣れれば大きいとか。古くからバスが生息しているリザーバーでベイトとなる魚類も多い。つまり、経験豊富なバスが多いわけで、スレてるという意味での釣りにくさが心配になった。

 ただし、釣れてる人の姿を見たので、誰かが釣れるならオレにも釣れるだろうという気になった。

 それに「ネコジンクス」は外したことがない。

 やる気を出して、入水開始。

 ここはただのノーシンカーワームじゃダメな気がした。かといってダウンショットやワッキーではスローになりすぎて面倒だ。そこでハンハンジグ&ハンハントレーラーの「常吉純正セット」を試すことにした。ハンハンジグはフックがむき出しのため、根がかりしやすいので敬遠していたが、フローターだから回収しやすいので問題ない。

 そして、ベローチェウルトラライトロッドの柔らかさを利用して、フワフワとした中層スイミングを想定したのだ。

 エントリーして、すぐ先の断崖沿いの立木を狙った。さっきからアルミボートやフローターが試した場所だから、ダメとはわかっているけど試してみたくなる。

 すると・・・、ククン、クククンッ。っておい!これはっ!と合わせたらノッた!

 しかしヒキがなんかおかしい。かなり小さなコバスなのか?と思って上げたら・・・。

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ギルでした… ○| ̄|_

それにしても、ハンハンジグのフックがしっかり口の中からフッキングしていた。

デカギルなうえに食い方が巧いギルだ。

 でも釣れないよりはマシ。というより、ギルがやる気になっているときはバスもやる気だったりする。小さなコギルはバスのエサとして狙われるから、ギルの近くにバスもいることが多い。ただし、水が悪いところは別だが。

 気を取り直して、フローターを進めると、シャローエリア発見。岸際にギルかなにかの小魚の姿が見えた。ってことは…。まさか…。

 そう思って、シャローから1〜3m離れた場所へハンハンを沈めた。湖底をゆっくりズルズルと引いたり、たまにクイッとシャクってみたり。

 すると・・・ココンッ。と小さなアタリ。

 ん?軽く合わせてみたがノらない。しかしすぐ同じように試すと、

 ククンッ。ククッ・・・グイッと合わせてみたらノった。オッシャー!このヒキはバスだー!

 そのまま巻き上げて、フローターがぐるぐる回るようになって、バスを寄せてくると、30cm以上ある。なかなかのサイズだ。おおお〜と思っていたら、ジャンプ一発、エラ洗いでバレた・・・。あらららら〜。

 めげずに同じように試すと・・・・グイッ!ヤッタ〜。バシャバシャ。スポッ。あれ?

 と、また同じようにバレた。2連続バラシかよ。こりゃあかんなー。と思っていると丸儲け氏の姿が見えたので、このシャロー近くのブレイクに何匹か付いてると教えた。

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こんなシャローで反応あり。

しかし2連続バラし。

今度こそっ・・・

 またも同じ場所で同じようにして、慎重に集中していると小さなアタリ。

 ・・・グイッ!ノった〜。さらにグイグイっと。

 今度はしっかりアワセを追加した。ふんばれないフローターなうえに柔らかいロッドなので、フッキングが甘くてフックがバスのアゴを貫通してなかったと推測したのだ。

 今度はしっかりフッキングしているらしく、フローターがぐるぐる何周も回っても大丈夫。ジャンプしてエラ洗いするときも、タイミングを計ってロッドを反対に向けたりとロッド操作に余裕があった。

 しかしよく引くな〜と思っていると、なかなか大きかった。やっと弱まっておとなしくなったので、フローターに寄せるとデカい。

 やっとアゴをつかんでフローターのエプロンに乗せてメジャーで計ると、ちょうど40cmだった(ちょっと甘めの計測だが)。ををを!1匹目が40UPかよ。幸先いいぞ。さすが歴史と伝統の三島湖(意味不明w)。

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3度目にしてやっと獲りこむことができた。初三島バス。

きれいに上顎フッキング。
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ギリギリ40UP!

メジャーも曲がってるけどバスも曲がってるから大丈夫。ってーか、撮影前にちゃんと計測してます。
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ハンハンジグ&ハンハントレーラーの常吉セット。

中層スイミングじゃなく、底のズル引きと軽いシャクリに反応した。

 まわりがさっぱり釣れてない中でオレだけ(大騒ぎして)釣ったのもウレシイし、3度目にしてやっと獲りこめたのもウレシイし、『シャロー前のファーストブレイクの底』という狙いがバッチリ当たったのもウレシイ。初三島湖なのももちろんウレシイ。

 あ〜、よかった〜。やっぱりネコジンクスは当たるなぁ

 続けて、ここで同じように狙う。丸儲け氏もオレが釣った姿を見て、場所と狙いを理解したらしく、2つのフローター並べて同じようなポイントを狙った。

 アタリが極端に小さく、まるでスモールのように分かりにくい。集中が必要。

 すると、やっぱりまだいた!キタよ〜

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すぐ隣りで丸儲け氏も同じポイント狙い。

奥に見えるのはヘラ師の係留ボート。

この直後、ダブルヒットした。
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同じ場所同じやり方で2匹目。

34cm。

狙い通りでウレシイ。
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ハンハン、効きます。

 オレにこの2匹目がヒットした直後に丸儲け氏にもヒット。フローター並べてダブルヒットだ。

 やはり、このポイントには何匹か付いていた。

 思うに、岸際にベイトフィッシュが群れていたので、それを狙うバスが少し離れた底に潜んで狙っていると読んだのだ。見事に当たった。それに水温低下した湖沼では、日が昇ってからは暖まりやすいシャローに魚類が集まるのだ。朝夕のマズメ時だけがフィーディングタイムとは限らない。

 とりあえずここは釣れるところとして覚えておいて、さらに先のほうへ進んだ。丸儲け氏の説明では、この先の島の周囲が実績ポイントなのだそうだ。

 さっそく島へ向かってフィンを漕いだ。

 途中、ヘラ師から話しかけられ、そのヘラ師グループと冗談まじりの和やかな会話をしたり。ヘラ師みんながバサー嫌いなわけではないのだ。

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ヘラ師の係留ボートの群れ。

ヘラ師のオジサンたちと話しするのも楽しい。

「昨日から急に水温が下がってる」なんて情報も教えてくれるし。

 島の周囲をまわりながら、直立岩盤を狙ったり、シャローを狙ったりいろいろ試したが、なぜか釣れない。丸儲け氏も、実績ポイントなのに今日はおかしいと言っていた。

 それにしても、ヘラ師のボートを係留させておくために、湖のあちこちにロープが張られていて、そのロープをまたいで移動するのが大変だった。あまり強く引っ張るとヘラボートが動いて怒られそうだし、オレの乗るフローターは「O型」なので足が挙がりにくいからロープを越えるのにかなり無理な体勢を強いられた。

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島まわりの広いシャローエリア。

魚の反応はあるのだが釣れない。
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島の裏側の壁ぎわを狙っても釣れない。

釣れないから眠くなるのだが、寒くて寝てられないし、風で流される。

 15:00を過ぎた。何度もトイレのために上陸したり、持ってきたオニギリを食べてしまったり、風が出てきて寒くなったり、フローターが流されるようになったり。あまりいい状況ではなかった。釣れないからだ。

 寒いと集中力が低下する。だから釣れない。釣れないと余計に寒く感じる。持ってきたウインドブレーカーを着ても寒い。この時期の寒暖の差の激しさは、外で遊ぶ者にとっては非常にツライ。

 丸儲け氏は寒くてダメだと言って、防寒着を取りに戻ったようだ。

 島まわりを諦めて、エントリーポイントへ戻る方向へ。途中の釣れたシャローで少し試してみると・・・

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昼に釣れたシャローで試すと
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あっけなく釣れた。

30cm。

 寒くて疲れる思いをして島まわりを狙ったのに、帰り方向の昼に釣れたシャローで簡単に釣れた。やはりここに付いているらしい。

 確かに他の場所では、アルミボートもフローターも釣れている姿を見ていない。

 さらにエントリーポイント近くで・・・

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エントリーポイントの近く。
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ここでも釣れた。

やっと水温が上がってきて、やる気になってきたのだろうか。

36cm。
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今日の午後、三島湖で活躍したハンハン。

お疲れさんでした。

 寒いしハラが減ったしトイレにも行きたいし、エントリーポイントで上陸しようとバタバタしていると、先行していたアルミボートが上陸をはじめた。

 入水したシャローは狭くてボートが1艘あると他は上陸できない。ボートから荷物を出したり持ち上げて移動させたり車を寄せたりしている間、オレは上陸できずに待った。

 その間に他のアルミボートバサーたちと情報交換したりして有意義だったんだけど。

 でも、内心は「トイレ、トイレ、漏れるぅ…」ってガンバってました。

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エントリーポイントから上陸。

次々と帰ってくるバサーたちと情報交換できた。

 16:30頃、上陸して装備を外して、野シッコして落ち着くと、丸儲け号へ。丸儲け氏はフローターやウエーダーなどを干したまま、車内で寝ていた。

 オレも濡れたものを干したり、他のバサーと話したりしながら片付け。

 丸儲け氏も、戻り方向で続けて釣れたそうな。やはり島まわりはダメで、エントリーポイントから近いシャローがらみばかりで釣れた。それに水温が暖かくなってからという時間的な問題もあったのかもしれない。

 これで納竿。メシとフロを求めて君津方面へ出発。

 途中のコンビニで「三平ルアー」の第2弾を見つけてリアクションバイト。ルアーはトップのノイジー系。元ネタは「有明海のムツゴロウ」。フックは付いてないので自分で付けたり、オモリを追加したりする必要がある。

 「実際にこれで釣ってみたい」と、三平読者だった年齢層の多くの釣り人は同じように思ってるはずだ。

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釣りキチ三平・ルアーコレクション2。通称「三平ルアー」。入っている菓子は「ばかうけ」。

コンビニ食玩だが、釣具店にも売ってたりする。

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ムツゴロウを模したルアーだった。

しかし重さのバランスが悪いので調整が必要らしい。

 おなじみ「君津の湯」に着いて、施設内の食堂でメシにしようと思ったら、ごはんものがすべて売り切れになっていた。ショック。コメがなくなってしまったのだろうか。とりあえず受付は済ませてないので風呂には入らず、ファミレスへ。君津の市街地は食い物屋がいろいろあって便利だ。

 ファミレスでちょっとした事件。食後に丸儲け氏がトイレに行ったままなかなか帰ってこない。そのうちオレも急な腹痛に襲われてトイレに行きたくなった。しかし、男性トイレの「大」はひとつしかない。

 かなりマズイ腹痛で、何度も女性トイレに駆け込もうかと思ったくらいにヤバかった。やっと丸儲け氏が出てくると入れ替わりに走ってトイレへ。セーフ。

 2人してアイスとかのデザート食ったせいかな。冷たい水に浮いて釣りして体が冷えてたのに、さらに冷たい物を食べて腹こわしたのかも。

 再び「君津の湯」に戻って、入浴。1階の畳みの休憩所で仮眠していたら、いつのまにか閉店時間の0:00になっていた。客はオレたちだけ。かなり疲れていたらしい。

 帰りも釣具店に寄ったりしながら、東京へ。


 実は丸儲け氏と別れたあと、ひとりで茨城・小貝川へ向かった話もあるんだけど、長くなるんで割愛。いつか書くかも。

 つまり、そのまま翌日曜も釣りするために水海道市の小貝川へ行ったんだけど、昼過ぎまで車中泊して、夕方まで小貝川をあちこち移動しまくって、かろうじてコバス1匹のみ。どっぷり疲れて帰りましたとさ。

【今日の釣果】
千倉の野池B…0尾
 三島湖…4尾
 計…4尾


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