2005年4月03日(日)
バス釣り-初バス求め房総各地
千葉県・戸面原ダム/佐久間ダム/ほか野池



前説をとばして当日の話はここから

 雪のある時期の週末はスノーボードに出かけるのだが、そろそろ雪質が悪くなってきた。もう雪山はシーズンオフにして、釣りのシーズンインの時期だ。先行して東京近郊でシーバス釣行に行っていたが、スズキ/セイゴ/フッコはまったく釣れない。釣りにくいけど釣れるとデカいしよく引いて楽しいから、本当はシーバスを釣りたいのだが、ポイント選びや潮回りなど、かなり経験を積まないと簡単には陸から釣れないのだ。

 というわけで陸から簡単に釣れるブラックバス・フィッシングのシーズンがスタートした。ちなみに、バスは冬でも釣れる。活性が下がって釣りにくいけど、釣れないわけじゃない。それよりも寒さで人間のほうがダメなのだ。寒いと集中力が続かないから。

 b氏の掲示板で、そろそろ今シーズン初のバス釣行に行きたいねと話していたら、急遽、日曜に行くことになった。普段は土曜に出かけて、日曜はゆっくり休むのがパターンなのだが、この週の土曜は仕事で日曜しか空いてなかった。それでb氏とやりとりして、「南房総ならオレがガイドできるよ、凸り(ボウズのこと)ナシだよ」と誘って房総半島に向かうことになった。

 オレの車にはETCが付いているし、カーナビにも各ポイントがマーキングしてある。しかし、b氏の車にはロッドホルダーがあるし、大きなRV車だから車内も広びろしてる。なにより、b氏の車ならb氏が運転するからラクなのだ。

 深夜3:00、都内北西部のb氏宅へ。駐車場で車を入れ替え、荷物を積み替え、b号で一路房総に向かって出発。

 まずは、昨年わりと釣果の良かった「戸面原ダム」へ。途中のコンビニで買った朝メシを食いつつ到着。

 ここのレンタルボートはヘラ師にしか貸さないし、マイボートやフローターの持ち込みが禁止されているから陸からしか攻められない。おまけに陸っぱりポイントもごく限られている。しかし、そんな決まったポイントでも朝一に先行者がいなければ、かなりの高確率で釣れている。けっこうスレぎみだが、インレット(流れ込み)のせいか魚影が濃いらしい。

 毎年(といっても釣り歴長くないのでここ数年)、シーズン初のバスを釣るのは緊張する。まだ寒くて釣れずにボウズのまま1日終わるのではないかと不安な気持ちになるのだ。だから初バスは既存の安心できる場所へ向かうことになる。

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いつもの公民館下に駐車。

桜が少し残っていた。

 到着は5:00すぎ。すでに明るい。夜明けが早くなっている。散り残った桜が寂しそうだった。いつもの「公民館下」に車を停めると、先行者が一人だけ。どうも良くないようだ。釣れないオーラが出ていた。

 いつもの橋から見ると、なんと、かなりの減水。ずっと以前に見た大減水ってほどでもないが、いつものポイントが底まで見えてしまうくらいの減水だった。これじゃ、ダメだ。困った。

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減水中だった。

いくらかスレているが、2本の川が流れ込んでいるせいか魚影の濃い絶好のポイント。

なのに、底が見えている…。

 これでは初バスがおがめない。まずい。

 b氏を誘って、近くの別ポイントへ移動。藪こぎしようと向かったが、大きな倒木が道をふさいで歩いても通れない感じ。まずい

 こうなったら、過去に一度だけ行ったことのある竹薮しかない。しかし、急斜面な上に、水辺に出てもキャストするスペースがないからあまり好きじゃないポイントなのだ。ほかに場所がないから仕方なく向かった。

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ワンドのずっと奥の斜面の、かなり濃い竹薮を進んだ先に、水辺に出られるポイントがある。

先着2名様限定の狭いポイント。

 竹薮を歩いて斜面を降りて行くと、途中で分かれ道。なんとなくオレは左へ、b氏は右へ向かった。

 少しすると、b氏のほうから声と派手な音が聞こえた。どうもヘラ師のボートが突っ込んできて岸にぶつかったらしい。

 釣りのポイントは「早い者勝ち」ルールが暗黙の了解だ。こういう場合、b氏はこのボートのヘラ師に怒るのが正しい。しかし、あまりに突然、事故のようにぶつかってきてポイントを潰されて(音と衝撃で魚が逃げてしまう)、今さら怒ってもどうにもならないのでポイントを明け渡したそうな。あとから詳細を聞いたのだが、なんとも失礼な話だと思う。

  一方、運命の分かれ道を左に向かったオレは、スピニングロッドについていたSAWAMURAバレットを左右のブッシュの向こうにキャストした。水はコーヒー牛乳色に濁って生命感がない。

 釣れる気がしないなぁと思いながら、ふと左のブッシュ下、つまり足元にバレットを落として反応を待つと・・・。

 ククンっ!ん?ぐいっ!をををっ!バシャバシャッ!

 ってな感じで釣れてしまった。あっけない。

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上げてみるとなかなかのサイズ。

あっけなく今年の初バス。

左のブッシュ下に落としただけ。こうやって足元にいることがあるから、まずはキャストする前に足元に落とす必要があるんだな。

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いいサイズなので、b氏のほうへ行って撮ってもらった。

採寸すると、39cm。

幸先いい感じ。
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SAWAMURAバレット、短いタイプ、うんこ色。通称「うんこバレット」。ノーシンカー。

けっこうお世話になってます。

 心配してた割りにはあっさりと釣れてしまったのでオレ的には満足。b氏はポイントを潰されて不満。運命の別れ道だったわけだ。

 ほかに試すポイントもないので移動。次は近くの「佐久間ダム」へ。ここは最近あまり釣果がよくないので偵察のつもり。

 佐久間ダムは公園風になっていて、トイレや水道があるので便利なのだが、ここ数年で急激に開発工事が行われ水質が悪くなっているような気がした。現地に行ってみると、やはり水が濁っていた。水位は少しの減水程度。バサーが数人。それより一般の観光の車が数台停まっていた。

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桜はほとんど散っていたのに「桜まつり」の準備が行われていた。

いつもの駐車場にはイベント用テントが置かれ、駐車できなくなっていた。
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水位はまあまあ。

しかし水が濁って、よろしくない感じ。

 とりあえず、ちょっと試してみようということになり、過去の実績から立木ポイントやスロープ跡のシャローポイント、浮きブイまわりなどを2人で周ったがさっぱり反応なし。

 オレ的にはせっかくb氏をガイドしているのだから、ぜひb氏に釣ってもらいたかった。

 続いて「金銅橋」の橋脚近くへ向かい、b氏に水辺で試させて、オレは上のほうから様子を見ていた。b氏はオレがいる後ろを向いて。すると、ゲリヤマ・センコーをキャストして放っておいたb氏のロッドに異変が・・・。

 ん?おおお?あれ?

 ってな感じで釣れていた。「ほっとけメソッド」で来たらしい。バスはワームを拾い食いすることがある。b氏いわく「殺気がなくなってたからだな!」とのコメント。う〜ん、それもあるかも。

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b氏にも待望の1匹。

これで2人とも凸り回避で安心。

 2人とも釣れたので、これで安心して各地の偵察ができる。今シーズンの各地がどうなっているのか、そんな偵察に専念できるのだ。

 佐久間ダムはそれっきり反応がないので移動

 またいつものコース。近くの「神社の池(通称)」へ。本当の名前は知らない、小さな貯水池。過去に40UPも釣っているし、昨年は夕マズメに蝉ルアーのトップにドバッッ!っと出て釣れたこともある。かなり魚影が濃い。

 車を停めて、水辺から見てみると、かなりのクリアウォーター。あれ?こんなに水きれいだっけ?

 減水して、ウィードまで丸見え。ついでに魚がいないことまで見える。いや、偏光サングラスをかけてよく見ると、バスが泳いでいるのが見えた。いるいる。サイズは小さいけどいることは確か。早朝は曇っていたが、この時間になって日が高く昇り、さんさんと日差しを浴びて余計によく見えるようになっていた。

 軽く、ノーシンカーワームをキャストしてみるが、見えバスたちはまったく反応を示さない。逆に逃げてしまう。これダメだ。スレすぎだ

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通称、神社の池。正式名称は知らない。

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超クリアな水質。

見えバスからもミエミエなのか、まったく反応なし。スレまくり。

 ここも釣れるポイントを知っているので、スレてる見えバスを放っておいて、対岸のポイントへ。しかし実績ポイントも見えバスだらけ。こっちも反応なし。あまりにミエミエなのでスレまくってしまったらしい。

 オレとしてはこんなスレてる見えバスと対決するのはけっこう好きだったりする。「見えバス対決」って、いかに反応しないバスに興味を持たせて何とかして口を使わせてフッキングさせるか。それに挑戦するのが楽しい。というか、対象物がそこに見えているからやる気が続くだけのことだが。

 見えバス対決は根気が勝負。しっかり見て、巡回してくるタイミングで、じっくり狙う。なかなか釣れなくても何匹かいれば1匹くらいは興味を持って近づいてくるヤツもいる。あるいは1匹が興味を持って近づくと、競争心を煽られたのか、後ろからダッシュしてくるヤツもいる。そんなバスたちの動きが見えて楽しい。

 で、サターンワームをダウンショットのワッキーにして、しつこく誘いを続けていると、コバスが食いつこうとした瞬間に横から大きな影が出てきた。

 グインッ!ググググン!プチッ。あっ!あれれれ?

 軽く40cmを超える大物が横から出てきて食いついて、あまりの突然に何もできずにラインを切られた。そいつはフックとシンカーとワームを口に付けたまま、泳いでるに違いない。かわいそうなことをした。

 確かに久々の釣行でずっと巻いたままにしておいたラインに傷が付いていたか、弱くなっていたようだった。それにドラグがキツイままで、まったくドラグの意味がなくなっていた。ちゃんとメンテナンスと調整をしておかないから、大物を逃がしてしまったし、かわいそうなことをしてしまった。海より深く反省

 そのあとも、同じように見えバスの動きをじっくり見てしつこく狙っていると・・・

 パクッ!グイッ。ほらよ。

 って釣れた。コバスだけど。何匹も見えてたうち、やっと口を使ってくれたヤツに感謝。さらにもう1匹追加して、ここでは2匹釣れた。

 b氏は「見えバス対決」が得意でないのか、いや、短気なのでじっくり狙って釣る釣り方は苦手らしい。

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崖の上の竹薮の中から、クリアな水中を覗くと見えバスのスクールが見えた。

で、見えバス対決して、大物を逃した。
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しかしそのあと、気を取り直して、コバスを釣ることに成功。

20cm台のコバス。
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少しあとに、もう1匹。

ほかに見える個体もこのサイズ。
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見えバス対決に使ったのは、匂いつき3インチサターンのダウンショット、ワッキー。

 このあと、見えバスたちが関心を示さなくなってしまったのでヤメ。というより、9時台なのに暑くて集中できなくなっていた。早朝は曇って寒かったので上着を着ていたが、陽が高く昇って、Tシャツ1枚になりたいくらいの暑さになった。

 というわけで、移動

 次は、近くの「山の麓の池(通称)」。ここも正式名称不明。小さな貯水池だが、一昨年は30cm台が何匹も釣れた。クルマを停めて、水面を見ると…。あれれ。水がない。一面を葦だか蒲だかナニかが覆っていた。これでは釣りどころじゃない。

 というわけで、移動

 次は「岩婦湖」の偵察。

 この辺りには、滝沢馬琴著『南総里見八犬伝』の舞台となった山があり、伏姫と八房が暮らしたとされる「伏姫籠穴」などゆかりの地が数多い。岩婦湖の湖畔に2つの旅館「伏姫荘」と「岩婦館」があり、この名前も伝説に因んだものらしい。ちなみに、以前「岩婦館」に日帰り入浴したことがある。古臭い、よく言えば歴史のある、温泉施設だった。

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山の麓の池。

水がない。ダメだこりゃ。
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岩婦湖。

ゴムボート1艘、フローター3つが浮いていた。

あまり釣れていない感じだった。

 岩婦湖では釣行せず、偵察のみ。続いて移動

 岩婦湖から少し近くの野池。というか堰堤のある名称不明のリザーバー。ワームやラインなどバサーが寄ったあとが発見できたが、バスがいるかどうかはアヤシイ。以前も一度偵察に来たことがあるが、バスがいない感じがする上に、陸っぱりできるのが堰堤くらいしかないので楽しくない。少しだけキャストして、反応がないのでヤメ。

 続いて、移動

 ずっと南へ下って、「保台ダム」へ。

 ここは去年の秋に一度、釣行したが釣れなかった。親切なバサーから教えてもらった情報では、完成して数年しか経ってないがすでにバスが繁殖しているとのこと。ハードルアーでも釣れるし、40UPも釣れるそうな。

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保台ダム。

完成して間もないので、施設が新しい。
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ダム湖を1周できる遊歩道がある。

しかし、車の乗り入れは禁止。以前はOKだったらしいが一部のバサーが設備を壊したのが原因、とヘラ師から聞いた。
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陸っぱりのみ。水辺に出られる場所は限られている。そんな場所もヘラ師が陣取っていたりする。
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ヘラ師の撒き餌やバサーのワームはNGらしい。
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車が多い。ヘラ師と観光客と思われる。

ここに停めて、歩くしかない。

 保台ダムの駐車場に停めて、暑くて眠くてどうにもならなかったので、b号の車内で仮眠した。しかし、日差しが直接当たって、暑くて汗だくになりながら眠ったので気分悪かった。

 暑くてガマンできなくなって起きると、準備して出発。遊歩道をひたすら長靴履いて歩くので靴ズレになりそうだった。

 暑いアツイあつい。歩くあるく。ひたすら歩く。

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雰囲気の良いリザーバーなのだが・・・
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こんな遊歩道をひたすら歩く。

長靴で歩くと足が痛い。

 やっとのことで、水辺に降りられる場所を見つけて、水辺に立つと、かなりのクリアウォーターだった。そして浅い。水はキレイなのだが、浅いうえに、狙うポイントがないので攻めあぐねた。

 とりあえず、ハードルアーで広く探ってみた。水底には枯れ木が多く沈んでいるらしく、簡単に根がかりしてしまう。

 そんな中、バイブレーションを投げていたb氏にヒット!

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水辺に立つと、浅く広い。おまけに底は枯れ木にひっかかりやすい。

こういう場所は攻め難い。

とにかくハードルアーを投げまくる。
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本人いわく「活躍度の高い」T.D. PRO'S バイブで釣れて、満足げなb氏。

遠投してブレイクラインを狙ったそうな。

 巻き物系ハードルアーでこのくらいのサイズが釣れて、なんとも羨ましい。

 一方、オレは愛用のミノー「OSPアシュラ」を投げていたら、根がかりしてしまった。なのだが、ロッドの先で届きそうで届かないくらいの際どい距離。長靴の上までめいっぱいの水位まで入っても届かない。

 はじめは長い枝を持ってきてグリグリやってたのだが、b氏が「それじゃ、ラインが切れるよ。裸足になって入るしかないよ」というので、その通りにしてソロリソロリと入水してみた。

 すると、足がしびれてしまうほど水が冷たい。外はTシャツでも暑いくらいの日差しなのに、水温はこんなにも冷たいのかと驚いた。

 膝上まで入水してグリグリやってたら、ポロッ外れてルアーが浮いてきた。苦労が報われてよかった〜。

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救出に成功したOSPアシュラ。

お気に入りルアーをロストしなくて良かった。けっこう値段高いルアーだし。

 このあと、1周しつつ、いろんな場所で試しても反応なし。

 崖を降りて、葦をやぶこぎして、 オレにもかろうじて、葦際に落としてコバスが釣れた。う〜ん、なんだか、ショボい。

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かろうじて、オレも1匹釣れた。

20cm台のコバス。
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こんな場所でも、ゴミ下に付いているんじゃなかと試したが、まったく反応なし。

魚影が薄いのか?水温が低いから深場に隠れてるのか?

 1周して疲れたし、ココは粘っても釣れそうな感じがしなかった。それにハラが減ったので、移動。コンビニで食い物を仕入れつつ(早朝から動いているのですでに何度も食ってるが)。

 次はカーナビ地図で見つけた野池。

 雰囲気いいし、深いところと浅いところがあり、バスが隠れそうな障害物も多く、流れ出しもある。少しキャストして試してみたが、まったく反応がない。というより、生命感がまったくない。バスはいないんだろと見切りをつけてヤメ。

 疲れたのでここで納竿にした。

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名称不明の池。雰囲気よし。

しかし、生命感なし。
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帰りはもちろん「君津の湯」。

 房総半島のかなり南まで下っていたので、北上する途中で「片倉ダム(笹川湖)」を偵察。b氏が知らないというので、ダムの駐車場に停めて、公園風の水辺を案内した。オレは以前、陸っぱり釣行したことがある。

 わりと透明度の高い水なので水中がよく見える。もしかしたら、夕暮れのフィーディングタイムだから見えバスでも見えるかな〜と見ていたら、コンクリートで階段状になっているシャローでデカバスが見えた。おおお、デカいのがいるなぁ。

 時間も遅かったし、一応、その場所は釣り禁止(他の場所はOK。レンタルボートもある)だったので道具を持って試したりはしなかった。いつかの片倉ダム釣行に期待をしながら出発。

 近くに入り口のある房総スカイラン(有料道路)を経由して北上し、君津方面へ。そして帰りは風呂。これがいつものパターン。

 去年は回数券を買って余裕で使い切ったくらい通ってる「君津の湯」。土日の入浴は600円。しかし回数券を買うと11回で5000円とかなりお得なのだ。同行した仲間で分けて使ってもいいしね。

 風呂入って、いつものようにビンの牛乳飲んで、休憩所で休む。

 んで、すぐ隣りにある釣具店で細々としたモノを買ってから、帰路に。たまたま聞いたラジオで京葉道が混んでいないことがわかったので、館山道→京葉道→首都高を経由して帰宅した。

【今日の釣果】
 戸面原ダム…1尾
 神社の池…2尾
保台ダム…1尾
計…4尾


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